教師は、児童生徒と関わることはもちろんですが、避けられないものがあります。
それは
保護者対応
です。
保護者とはなるべく良好な関係を築きたいですが、些細なことでトラブルになることも…
些細なことでも大きな問題になったりするよね。
保護者との関りにストレスや悩みを抱えているという人もいるのではないでしょうか?
本シリーズでは、保護者のタイプを知り、その保護者に対してどのような対応をすると良いかを解説していきます。
前回の記事はこちら⬇️
今回は、保護者にはどんなタイプがいるかを知っておきましょう。
本記事は全ての保護者に当てはまるものではありません。
参考程度にご覧ください。
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保護者って?
そもそも、保護者ってなんでしょう?
Wikipedaでは、このように記されています。
保護者=両親 ではないということです。
多くは実の父母が保護者ということに変わりはありません。
しかし、何らかの理由で、祖父母や里親であることもあります。
実の父母じゃないことも確かにあるね。
血縁関係の無い人でも、「保護者」になり得るんだよ。
保護者は、子供の両親が育てることが難しいときや、両親がいないときに、世話をする義務のある人のことを言います。
つまり、児童生徒が生まれて今日まで、共に生きてきた人では無い可能性があるということです。
両親=保護者ではないってことだね。
保護者のタイプを知ろう!
保護者には、いろんなタイプがあります。
今回は、大別したそれぞれのタイプを見てみましょう。
自分が関わっている保護者がどのタイプか想像してみてね。
※一部のタイプを例として表しています。
保護者全員がこのタイプに当てはまるわけではありません。
学校に感謝!いつもありがとうございますタイプ
こんな保護者がもっと増えると先生はありがたい!
と、思えるような保護者の鑑のようなタイプです。
学校や学年、クラスの方針にも共感してもらえるし、助けてもらえるとっても素敵な保護者だよ。
このタイプの保護者は、同業者の方に多い印象です。
同業者って?
主に教育関係者です。
学校の先生や保育士、塾講師などがそうですね。
教育の大変さを理解している方が多く、感謝の気持ちをもって接してくれることが多い印象です。
先生同士で保育園とか学校の話になると「保育園(学校)に行かせてもらえるだけでもありがたい」って言ってる先生いるなぁ。
学校や先生に感謝の気持ちをもって接してくれると、私たち教師も自己肯定感が上がりますよね!
こんな保護者がもっと増えると…と切に願っています。
もっと質の高い教育を!教育熱心タイプ
主に、子供を塾や習い事に行かせたり、学校の授業の進捗教え方、宿題に対して要望を出してくる保護者を指します。
自分の子供に勉強をさせたがる傾向にあるのですが、これは子供のためではないことが多いです。
- 自分(保護者)が満足感を感じたい
- 子供を自分の思いどおりにさせたい
- 他人の子よりも勉強ができると安心したい
「我が子にしっかり勉強してもらって、将来有望な人物になってほしい!」
そう願う気持ちも分かります。
しかし、その気持ちは、上記のような保護者自身の自己満足が入っていることが多いんです。
勉強するかどうかは子供次第だもんね。
さらには、子供の可能性を潰す恐れがあるというデメリットもあるんです。
というのも、児童生徒一人ひとりの才能や個性は異なりますよね。
・スポーツが得意
・絵を描くことが好き
・食べることに興味がある
・虫がとっても好き
・記憶力がある
・ゲームが得意
もちろん、勉強をしっかりして自分の興味関心のあることに取り組めることがベストです。
しかし、「勉強・成績」というプレッシャーや塾や習い事に行かせることによって、その才能を開花させる時間を削っている可能性もあるんです。
子供の意見が尊重できるといいよね。
児童生徒の気持ちと保護者の教育熱心さに溝がないかどうかが肝になってきますね。
学校のことに興味なし。放任タイプ
放任タイプには2種類あり、一方はネグレクト気質の放任、もう一方は自主性を尊重している風な放任に大別できます。
ネグレクトって?
ネグレクト気質の放任タイプは、連絡が取れなかったり、学校で使用する準備物を整えない、協力が得られないなどがあります。
このような保護者は、人とのつながりが少なく、行政の子育てのサービスに対する情報が得られずに孤立している場合が多いです。
また、精神的なものや、産後うつや育児ノイローゼといった一時的なものの可能性もあります。
確かに、孤立していると気が滅入るよね。
一方で、自主性を尊重している風な放任タイプは、少々厄介です。
というのも、子供がわがままを言っていても、それが「自主性」と勘違いしているからです。
子供が自分で考えて責任をもって行動できるように、あえて口出ししない、と言っていることもあります。
自主性と自己中を混同してるね…
一見、自主性を尊重しているようですが、放任です。
「好き勝手にやってOK」と言っているのと変わりありません。
なるべく、保護者の意見から逸脱しないように、児童生徒が社会性を身につけられるようにしていきたいですね。
自分の子供が一番!自己中心タイプ
自己中心的な保護者の特徴としては、以下のような特徴が見受けられます。
・自分の子供が中心であってほしい
・子供のことよりも自分が優先
・自己顕示欲が強い
・責任転嫁する
このような保護者は、教師にもそうですが、周囲の子供達にも影響を及ぼしてしまいます。
例えばどんな時?
よくありがちなのが、「自分の子供を見て!」というものです。
これは見方を変えると、周囲の子供はどうでもいいから、自分の子供を見て!とも受け取ることもできます。
「他人の子供<自分の子供」ってことだよね。
一方でこんな保護者もいます。
「自分中心=自分の子供中心」と思いきや、自分の子供の気持ちを気にせず、自分の地位や名誉を保とうとしたり、自分の活動を優先することもあります。
子供よりも自分のことが優先ってことか。
子供が失敗した時に、「自分だったら〜〜でこんな失敗はしない」と子供の目の前で言う保護者がいます。
また、子供が体調不良だったりトラブルに巻き込まれた時でも、自分のプライベートを優先にする保護者もいます。
「子供<自分」が如実に現れていて、子供がかわいそうと思う場面もあるくらいです。
子供に愛着障がいとか精神的なものが残らないといいけど…って思っちゃうよね。
このような保護者とはなるべく上手く付き合っていき、最低限学校では自己肯定感が下がらないようにしていきたいですね。
自分の子供が正しい!過保護タイプ
過保護タイプの保護者には以下のタイプがあります。
・子供に過度な制限をする
・子供を過度に心配する
・過干渉
・過度に称賛する
ざっくり言うと、子供を自分のルールに縛り付けている感じです。
「自分(保護者)の目が届かないと心配、何かあったら大変、全部自分(保護者)がやってあげなきゃ!」
と思ってしまいがちです。
自分目線でなんでもやってあげたくなってしまうことが特徴的です。
気持ちは分かるんだけど…
って感じだよね。
確かに、自分の子供は可愛いです。大切です。
しかし、何でもやってあげてしまうと、子供が親に依存してしまったり、自分で考えられなくなったりします。
集団生活も難しくなる可能性もあるよね。
また、過度に称賛してしまう保護者もいます。
称賛することは自己肯定感が高まるので良いのですが、やりすぎはNGです。
・天狗になる
・批評に対して過敏になる
・自己中心的な態度をとる
etc…
いろいろと悪影響が多く出てしまうんです。
「褒める」もやりすぎは良くないってことだね。
過保護にはデメリットがたくさんあるということを知ってもらえるといいですね。
とりあえず学校にクレームを!モンスターペアレントタイプ
そもそもモンスターペアレントって?
自己中心タイプと似ているタイプです。
モンスターペアレントは、自己中心タイプよりも過激で、クレームを担任や学年、学校に入れることで教師の業務時間を奪ってしまいます。
もちろん、学校に非がある場合もあります。
しかしモンスターペアレントは基本的には自分中心に物事を考えて、きつい要求や要望を出してきます。
毎日何時間も電話してくる保護者もいるよね。
なぜそのようなことを訴えてくるかを考えなければ、モンスターペアレントとの関係性は平行線を辿ってしまい、場合によっては1年間精神的にきつい思いをすることとなります。
毎年担任の先生を病休に追いやる保護者っていたなぁ。
過去、他学年に「自分は担任を変えるくらい簡単」って謳ってる保護者がいて、何でもこじつけて文句を言って担任潰しをしてる人がいたよ…
自分自身で対応することが難しいと思った場合には、学年主任や主幹教諭、管理職に相談することが一番です。
精神的に追いやられてしまうことも多々あります。
自分の身をしっかり守りましょう。
学校大好き!密に関わりたいタイプ
よくある学校大好きな保護者です。
学校のいろんなことに関わっていきたい、PTAの役員になりたい。
そういった保護者のタイプです。
このタイプは2つに大別できます。
・教育熱心、学校で役員をしたい
・担任の先生と関わりたい
教育熱心な保護者や、学校で役員をしたい保護者は、学校に対して寄り添うタイプの保護者が多いです。
しかし、一部の保護者の中には、教育方針やカリキュラムに対して独自の意見を押し付けたい保護者もいます。
直接は言わないけど、裏で保護者に話していることもあるよね。
別の保護者伝いに聞くこともあるよね…
学校に寄り添ってくれるタイプの保護者は、関係性も良好なことも多く、ありがたいです。
一方で独自の意見をもった保護者は、教育観について強く訴えかけてくることもあります。
また、学校に出向くことも多いので、教室を見にきたり学校内で友達と関わったりする姿も見られます。
それによって、教師の伸び伸びとした授業や子供の友情や対人関係が制御される可能性があるんです。
授業参観で緊張することもあるけど、それが普段からあるってストレスだよね。
どこを見られてるか分からないし、その保護者が何を思ってるか分からないから、自然と緊張しちゃうよね。
密に学校に関わりたい保護者は、良心的な保護者が多いですが、一部では、自分の価値観を強くもっている保護者もいます。
どっちのタイプかをしっかりと理解し、保護者がどのような姿勢で対応してくるかを確認する必要がありますね。
あれ?意図が通じない?ボーダータイプ
これまで、いろんなタイプの保護者を紹介しましたが、いずれにも該当しないけど、上手くコミュニケーションを図れない保護者もいます。
このような保護者はボーダーの可能性があります。
知的障がいの認定がもらえないけれども、社会での生活で少し不安な方のことを言います。
どんな例があるの?
・上手くコミュニケーションが図れない
・物事を忘れやすく、提出物などに遅れがある
・臨機応変が難しい
よくある例として、コミュニケーションが上手く図れません。
こちら側の意図が上手く伝わらず、すれ違いがあることによってトラブルが発生することがあります。
また、学校からの手紙や学級での提出物も管理ができないこともあり、期限までの提出に遅れが見られます。
児童生徒自身が管理していたら、提出物などは大丈夫だね。
さらに、急な対応ができないこともあります。
急な電話や予定の変更があった場合に、学校側にクレームを入れてくることもあります。
天災での予定の変更は仕方ないのに、それに対してクレームを入れてくることもあるよね。
手紙であらかじめ伝えてあることにも、目を通すことが難しい(忘れる)こともあるので、必要に応じて特別な支援をしてあげる必要があります。
それにより、トラブルを未然に防げることもあるので、この一手間を大切にしましょう。
保護者の背景も知っておこう!
これまで、保護者をタイプ別に紹介してみました。
あくまで、これは一部であり、すべての保護者が該当するわけではありません。
多くの保護者が一般的と言うことを理解しておかないといけないね。
では、これまで紹介したタイプの保護者は、なぜそのような対応をしているのでしょうか?
あくまでもこれも可能性の問題なので、「こんな背景もあるかもしれない」程度に参考にしてもらえればと思います。
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1つずつ見ていきましょう。
過去の学校の対応が原因
結構多い事例として、過去の学校とのトラブルが原因と言うことがあります。
過去の物事は、良くも悪くも思い出に残ってしまいます。
◯年生の頃は〜って言ってくる保護者はいるよね。
その際に、良い思い出として印象に残っているのであれば問題ありません。
反対に悪い思い出として残っていたら要注意。
学校に対しての不信感や不満がある状態なので、小さいトラブルや少しの悪い印象も誇張される可能性があるからです。
なるべく悪い印象をもたれないように接することが大切だね。
小さなミスやトラブルはつきものです。
そのミスをおざなりにするのではなく、懇切丁寧に対応することが大切です。
教師の質に問題があった
教師といえど、いろんな教師がいます。
自身には問題がなくても(と思いたい)、過去に担任した先生に問題があった場合、それは学校に対しての不満につながります。
イコール、現担任の自分に対しての不満にもつながる可能性があるんです。
対個人ではなく、対学校として見ることもあるんだね。
過去の担任の先生がどのような先生か異動などがあるため、分からないこともあります。
しかし、保護者が不満に思っているのであれば、あまり良くなかった可能性もあります。
同僚の先生などに、過去の担任がどのような人だったかを確認しておくことをオススメします。
過去の担任がどんな人かが分かれば、保護者に対する対応の仕方の糸口になりそうだね。
自身が幼少期に体験したことが問題
過去にのトラウマや困難な経験をしたことが原因で、学校に対してクレームや要望を言ってくることも稀にあります。
そんなことってあるの?
これは、自分の子供を危険から守ろうとするための行動です。
幼少期の経験はとても記憶に残っているものです。
その当時の先生が自分(保護者)にとって悪印象だった場合、似た特徴がある先生に対して毛嫌いすることもあります。
不信感を一回もってしまうと、なかなか拭えないものです。
初めから疑いの目で見られることもあるので、担任初期から敵意を向けてくることもあります。
それって対応する困難じゃない?
あくまで、過去の記憶は過去の先生とのものです。
毅然とした態度で、自分のやり方を全うしていくと、急に対応が変わってきたりします。
その保護者の対応を考えるよりも、子供に対して授業や学校での関係性で示すといいかもね。
精神的な問題
保護者自身が精神的に不安定な状態であると、喜怒哀楽の振り幅が激しく、対応が難しいことがあります。
機嫌がいいと思ったら急に音信不通になる保護者っているよね…
保護者が不安や不安定な状況にある場合、塞ぎ込んでしまったり、敵対視してきたりします。
また、防衛本能で、自分の子供を守ろうとして過度に学校に介入してくることもあります。
このような場合、保護者の対応というよりも、子供の身を守る必要もあります。
喜怒哀楽が激しいと、子供にも影響するからね。
場合によっては、児童相談所とも連携を図るケースもあるので、保護者が現在どのような状態かを確認できると良いです。
ママ友に聞いた噂が原因
これが一番厄介だよね…
噂は一人歩きし、良くない噂だけが広まりやすいです。
ママ友は情報をたくさんもっていると関係性が良くなる傾向にあり、いろんな情報が飛び交っています。
最近だと、クラスの保護者LINEとか、仲良しのママ友LINEみたいなのがあるもんね…
井戸端会議というのは、悪い話に華が咲くものです。
悪いニュースが盛り上がるのがその例ですね。
学校内での友達の関係性や担任・学校の文句なども話題に上りやすいです。
愚痴程度であれば良いのですが、勘違いから悪い情報が流れてしまうと厄介です。
本当は違うのに、誤情報だけが一人歩きするのは最悪だよね。
「あくまで噂は噂だよね。」
と思ってくれる保護者ばかりだといいのですが、保護者同士の関係性もあるので、そんなことは難しいでしょう。
噂を気にせず、毅然とした態度で児童生徒と向き合っていくことが大切ですね。
実の父母ではない
冒頭にも書きましたが、稀に実の父母ではない方が保護者の場合もあります。
そのような場合、子供との関係性に溝があることも。
実の父母ではない方が保護者の場合、子供のことを育てることに重きを置いてない可能性もあります。
もちろん、実の父母以上に子供のことを愛している場合もあるよ。
子供の優先順位が下の場合、放任であったり、文句を言ってくることも稀にあります。
そのような場合、児童生徒の情報を事前に確認しておき、適宜対応することが大切です。
まとめ
本記事では、保護者と良い関係性を築く方法の初めとして、保護者のタイプについてまとめました。
先にも書いていますが、あくまで参考程度に見てください。
全ての保護者が本記事で紹介したタイプに当てはまるものではありません。
大半は普通の保護者で、普通の対応で大丈夫だからね。
時に、目立つタイプの保護者がいるので、そのような保護者がどのようなタイプかを見ておくと、今後コミュニケーションを図るときの参考になると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
皆さんの教師生活の参考になれば幸いです。
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